近年のコロナ禍の中、
自宅で過ごす時間が増えています。
皆さんもいかがおすごしでしょうか。
「せっかくお家時間が長くなったから、何か学びたいな。」
「スマホばかり使っていて字を書く機会が減ったけど、字を上手く書きたい!」
など、お家時間を有意義に過ごしたい方、
「手軽に始められて、身に付くスキルってあるかな?」
など、疑問のある方、
そのような方に、
書道家で書道師範代である芳泉が、
上手く字を書くコツやポイントなど
手書き画像を用いて解説します。
また、ひらがな、カタカナだけでなく、小学生の漢字~年賀状の挨拶文、今年の漢字、鬼滅の刃のキャラクターの名前に至るまで幅広いジャンルでお手本の情報発信をしていきます!
ご自身で綺麗な字を書けるようになりたい方
年賀状や寒中見舞い、暑中見舞いなどを定期的に出されている方
お子さんに綺麗な字を書けるようになってほしい親御さん
幅広い方を対象にお手本を発信していきたいと考えています。
では、早速ですが、本日は、
「謹賀新年(kingashinnen)」という字を行書で毛筆にて書きましたので、解説していきます。
それでは、宜しくお願い致します。
このような方におすすめ
・お家時間を有効に過ごしたい方
・字を綺麗に書きたい方
・手紙やはがきを定期的に書かれているされている方
・役に立つスキルを身に付けたい方
・お子さんに綺麗な字を書いてほしい方
・毛筆や硬筆など字を習いたい方
など
「謹賀新年(kingashinnen)」
書き方のポイントを師範が手書き画像で解説
それでは、早速、「 謹賀新年 」という漢字の書き方のポイントを手書き画像を用いて解説していきます。
謹賀新年 書き方のポイント・コツ
「 謹賀新年 」の全体的な書き方のポイントやコツは以下のとおりです。
四文字の字の大きさをそろえます
四つの文字の大きさをそろえるのは、かなり難しいです。
可能な限り、大きさをそろえるようにします。
このあたりを意識すると、上手く書くことができます。
手書き画像を用いた解説
謹賀新年 ごんべんは右側をそろえて
・右にくる「つくり」のじゃまをしないように右側をそろえて書きます
・横画と横画の間隔をそろえます
ごんべん〔言〕の横画は、全て右上がりに、間隔をそろえて書きます。この時、楷書二画目を長く、楷書5画目の縦画をしっかり書くとバランスがとれます。
ごんべんの右側をそろえると、後から書くつくりと衝突しないので書きやすく、見た目もすっきりとします。
謹賀新年 画数の多い字は一画一画を主張しすぎない
・ひとつひとつ、しっかり書くと字が潰れます
・始筆、終筆はさっと書きます
・ただし目立つ線はしっかりと
「謹」はとても画数が多い字です。一つ一つをしっかり書くと、やや煩雑に見えてしまうので、さっと書いて問題ありません。〔楷書では可能な限りしっかりとかきます〕
「謹」には〔口〕が二つでてきますが、基本に忠実に〔口〕の最終画は横に出して書きます。
最終画は目立ちますから、始筆、終筆ともにしっかりと書きます。
謹賀新年 「口」は上の方に書く
「ヵ」はやや大きく、「口」は上の方に書きます
〔賀〕の字は、下の「貝」の部分と衝突しないよう「口」を上の方に書きます。
謹賀新年 「ヵ」「口」「貝」それぞれゆずりあって
【賀】の字の全体のバランスを整えます
それぞれの部分はお互いに譲り合いながら、主張するところはしっかりと主張して書きます。例えば、「ヵ」の二画目は邪魔をするものが何もないので、このはらいは長くのびのびと書きます。
謹賀新年 横画はみぎあがりに縦画はまっすぐ
・【新】の横画は、長さが同じにならないように書きます
・縦画はまっすぐ左右に倒れないように
【新】の横画、楷書の二画目、五画目、六画目は長さを変えて全て同じ長さにならないように書く。
縦画はまっすぐに斜めにならないように
謹賀新年 最後の縦画は倒れないように
この縦画は見せ場
【年】の最終画はまっすぐに長く書きます。ここでは筆が割れないよう、綺麗な線が出るよう最後まで集中してかきます。
謹賀新年 完成
四つの文字の大きさをそろえ、中心線を意識して書きます
年賀状を手書きで書くとき、中心線を書けない場合がほとんどです。
なので、書く前にこのあたりに、このくらいの大きさで、上下このくらいの余白を空けて書く!とあらかじめ意識してかくと、バランスよく書けると思います。
また、何枚も書いていくにつれてコツをつかんでくると思いますから、印刷が主流になりつつある今、まずは手書きで書いてみることが大切だと思います。
手書きのものは、やはり受け取った方も嬉しいと思いますから、是非手書きで年賀状作成してみてください。
謹賀新年の豆知識
部首について
謹賀新年のそれぞれの字にも部首があります。
「謹」の部首は、言(ことば/ゲン/ごんべん)です。
「賀」の部首は、貝(かい/こがい/かいへん)です。
「新」の部首は、斤(おの/おのづくり)です。
また、「年」の部首は、カン/いちじゅうです。
謹賀新年は1文字の賀詞
「謹賀新年」は、本来年賀状に限らずお祝いで用いられる言葉です。
いわゆる賀詞の1つで、4文字の賀詞といえば、この「謹賀新年」が有名です。
その他、4文字の賀詞として、「恭賀新年」もあります。
どちらも謙譲語のような表現です。
「謹賀新年」
謹んで新年をお祝い致します
「恭賀新年」
うやうやしく新年をお祝い致します
その他にも賀詞には、2文字の「賀正」「迎春」「新春」などがありますし、1文字の「福」「寿」「賀」などもあります。
ただし、注意点もあります。
「謹賀新年」「恭賀新年」
目下の人から目上のへ使う言葉
「賀正」「迎春」「寿」など
目上の人から目下の人へ使う言葉
相手を敬う意味合いが含まれていません。
ですので、目上の方への年賀状には、
文章のもの、例えば、
「謹んで新春のお慶びを申し上げます」や
四字熟語のもの、例えば、
「謹賀新年」や「恭賀新年」などを
選ぶとよいでしょう。
動画でも学びましょう
私はyoutubeで「ほうせん書道チャンネル」を開設しており、そこでも動画を用いて字の解説や紹介を行っています。
特に、以下の方は動画をおすすめです。
・画像だけでは満足できない方
・もっと具体的に学びたい方
・書き始めから書き終わりまで流れをつかみたい方
是非、動画をご視聴いただき、字の練習にお役立てください。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は、「謹賀新年」について実際に書いた画像を用いて解説しました。
このように実際に書いた画像や動画を確認しながら字の練習をすることで、上達が早くなります。
また、しっかりと練習をした字は、手書きの手紙・メモなどにも気持ちがこもります。
これからも、 ひらがな、カタカナだけでなく、小学生の漢字~年賀状の挨拶文、今年の漢字、鬼滅の刃のキャラクターの名前に至るまで幅広いジャンルでお手本の情報発信をしていきます。
是非、参考にしていただきながら、綺麗に字を書く習慣やスキルを身に付けていただければ幸いです。
これからも共に学んでいきましょう。
ありがとうございました。